自分に合わない手段を選ぶ事故|性格と生活リズムを無視した男たち

調査区分:診断・比較調査/属性と手段のミスマッチ監査
調査対象:性格や生活リズムと手段が噛み合わない40〜50代男性

本ファイルで掲載している事例は、婚活現場で繰り返し観察されるパターンを元に、筆者にて完全オリジナルで作成しています。特定個人の体験談ではありません。

手段は、ちゃんと考えて選んだつもりなんです。評判もいいし、機能もいい。なのに、なぜか自分だけ続かない。周りはうまくいってるのに、自分には合わない気がして

007番のファイルでは「目的と手段のズレ」を扱った。今回は、もっと個人的なズレだ。

目的は合っている。手段も悪くない。それでも続かない。原因は、自分の「性格」と「生活リズム」という、変えにくい属性と手段が噛み合っていないことにある。

性格や生活リズムは、気合いで変えられるものではない。夜型の人が急に朝型になれないように、内向的な人が急に社交的にはなれない。それなのに、手段のほうを自分の属性に合わせず、自分を手段に無理やり合わせようとする。ここに事故がある。

このファイルは、性格と生活リズムという2つの属性から、手段のミスマッチを解剖する。

目次

事故の構造

構造①|性格を無視して、真逆の手段を選ぶ

初対面が苦手な人が、その場勝負のパーティーを選ぶ。じっくり関係を築きたい人が、スピード勝負のアプリを選ぶ。人に頼るのが苦手な人が、伴走前提の相談所を選ぶ。

どれも、性格と手段が逆を向いている。手段の評判の良さは、自分の性格に合うかどうかとは、まったく別の話だ。みんなに良い手段が、自分に良いとは限らない。

構造②|生活リズムを無視して、続けられない手段を選ぶ

平日は帰りが遅く、週末しか動けない人が、平日夜のイベント中心の手段を選ぶ。まとまった時間が取れない人が、こまめな面談や連絡を求められる手段を選ぶ。

始めた時点では気づかない。だが、自分の生活リズムと手段の要求がズレていると、活動が生活の負担になり、だんだん足が遠のく。続かないのは意志の弱さではなく、リズムの不一致だ。

構造③|「合わない」と気づいても、変えない

いちばん厄介なのが、これだ。薄々「自分には合っていないかも」と感じている。それでも、変えない。

もう始めてしまったから、お金を払ったから、変えるのが面倒だから。合わない手段にしがみつき、合わない場所で消耗し続ける。気づいているのに動かない。この停滞が、いちばん長引く。

事例報告

ケース①|内向的な性格でパーティーを選んだ48歳

会社員。物静かで、じっくり話すほうが得意なタイプ。それなのに「出会いの数を増やすには手っ取り早い」と、婚活パーティーを主戦場に選んだ。

結果は、毎回同じ。大人数の場で気後れし、限られた会話時間で自分を出せず、印象に残らないまま終わる。彼の良さは、じっくり話して初めて伝わるものだった。3分間の回転式トークは、彼にとって最も不利なルールだった。

手段が悪いのではない。彼の性格と、パーティーというルールが、根本的に噛み合っていなかった。彼に向いていたのは、一人とゆっくり向き合える形式だった。

性格は、短所ではありません。内向的なのは、じっくり信頼を築ける長所でもある。問題は、その長所が『不利になる手段』を選んでしまうことなんです。同じ性格でも、場を変えれば武器になります

ケース②|多忙な生活リズムで手厚い相談所を選んだ51歳

自営業。仕事が不規則で、まとまった時間が読めない。それなのに「手厚いほうが安心だ」と、こまめな面談と連絡を前提とする相談所を選んだ。

最初は頑張って時間を作った。だが、仕事の波が来るたびに面談が飛び、連絡が滞り、担当者との歩調が合わなくなった。手厚さが、彼のリズムには重すぎた。

半年後、活動は止まっていた。サポートが悪かったのではない。彼の生活リズムと、そのサポートの要求量が合っていなかった。彼に向いていたのは、自分のペースで進められる、自由度の高い手段だった。

→ 関連ファイル:婚活ミスマッチ事故|手段は動いているのに、前に進まない男

対策|属性と手段を合わせる4ステップ

STEP
自分の性格を、正直に一言で書く

社交的か、内向的か。スピード派か、じっくり派か。見栄を張らず、実際の自分を一言で書き出す。

性格は変えるものではなく、活かす場所を選ぶもの。まず自分の性格を正確に把握する。

STEP
自分の生活リズムを、時間で把握する

平日に動けるか、週末だけか。まとまった時間が取れるか、細切れか。実際に婚活に割ける時間を、正直に見積もる。

リズムに合わない手段は、どれだけ良くても続かない。続けられることが、まず前提だ。

STEP
性格・リズムに「合う手段」を選び直す

性格と生活リズム、両方に合う手段を選ぶ。内向的でじっくり派なら、一対一で進む形式。多忙なら、自分のペースで動ける形式。

手段を自分に合わせる。自分を手段に合わせて消耗しない。

STEP
「合わない」と気づいたら、早く動く

薄々合わないと感じているなら、その直感は正しいことが多い。もったいないから、面倒だから、で握りしめない。

合わない手段を早く手放すほど、合う手段で過ごす時間が増える。損切りは、早いほど得だ。

監査所見

属性のミスマッチが厄介なのは、「合わない」と気づいてからも、なかなか動けないことだ。

人は、今の状態をそのまま続けたがる。たとえ、それがうまくいっていなくても、だ。変えるには労力がいるし、これまでの選択が間違いだったと認めるのは、少し悔しい。現状維持バイアスというやつで、変化の面倒が、合わない現状に留まる理由になってしまう。

だから、合わない手段だと薄々わかっていても、そのまま続けてしまう。動かないことが、いちばん楽に感じられるからだ。

だが、性格も生活リズムも、あなたの個性であって、欠点ではない。内向的なのも、多忙なのも、それ自体は何も悪くない。悪いのは、その個性が不利になる場所で戦い続けることだけだ。変えるべきは、自分ではなく、戦う場所のほうだ。

手段のスペック比較なら、表にできます。でも『あなたの性格と生活リズムに、どれが馴染むか』は、その表には載っていません。そこは、自分の内側を正直に見つめないと分からない。他人のおすすめでは、たどり着けない答えなんですよね

自分の性格とリズムに合う進め方を、腰を据えて選び直したい方へ。

簡易診断|あなたはどのパターンに当てはまりますか?

□ 評判の良さで手段を選んだが、自分だけ続かない・馴染めない気がする

□ 自分の性格や生活リズムに、その手段が合っているか考えたことがない

□ 「合っていないかも」と感じつつ、面倒で今の手段を続けている

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