はじめに:「AIマッチング、実際どうなの?」というあなたへ
AIマッチング…最近よく見かけますよね。
「AIで相性ぴったりのお相手をご紹介!」
「マッチング成功率が飛躍的にアップ!」
でも、ちょっと待ってください。これ、元アドバイザーの立場から言わせてもらうと、
「いや、便利になったけど、過信すると危ないですよ」
というのが正直な本音です。
この記事では、AIマッチングの仕組みや強み・弱点、そして“実際どんな使い方をすれば後悔しないのか”をフランクに、でもしっかりと解説していきます。
AIマッチングの仕組み:ざっくり言うと“婚活アルゴリズム”
AIマッチングとは、「プロフィールデータ」と「行動データ」を掛け合わせ、その人に合いそうなお相手を“機械的に”提案してくれる仕組みです。
使われる主な情報はこんな感じ:
- 年齢・年収・学歴・職業
- 性格診断や価値観アンケートの結果
- 申込履歴、閲覧傾向、スワイプ傾向
- 成婚した人との共通傾向などの統計情報
なんとなく、Netflixの「あなたへのおすすめ映画」とAmazonの「一緒に買われている商品」機能を思い出しますね。
主な導入サービスとスタンスの違い
AIマッチングを導入している結婚相談所はいくつかあります。
サービス名 | スタンス |
---|---|
IBJメンバーズ | 独自のマッチングAIを開発しプレミアム会員向けに導入 |
ゼクシィ縁結びエージェント | 性格診断+AIのかけ合わせで提案 |
ツヴァイ | 「価値観マッチング」としてシステムに連動 |
ただし、同じ“AIマッチング”という言葉でも、「システムの深さ」や「カウンセラーの関与度」には差があるのが現実です。
元アドバイザーが語る:AIマッチングの“うま味と弱点”
【うま味その1】自分では見落とす相手をAIが拾ってくれる
「自分の好み=自分の幸せ」ではないこと、婚活ではよくあります。
AIはそこに風穴を開けてくれる存在。過去の行動傾向や全体データから、思いもよらぬ“新しいご縁”を提案してくれます。
【うま味その2】時間がない人の代わりに“探索”してくれる
毎日忙しい方にとって「検索地獄」は地味にキツイもの。
その点、AIが候補を提示してくれるだけでも負担は激減。条件に縛られないレコメンドが来ることで視野も広がります。
【弱点その1】「趣味・価値観が合っても合わない」ことがある
AIは“数字で近いもの”を出してきます。
でも、そこに“対面したときの温度感”が含まれているかというと…まだそこまで賢くありません。
- 会話のリズムが合うか
- 沈黙が心地よいか
- 一緒に笑えるか
この辺りは、現時点のAIでは読めません。
【弱点その2】人間の“柔らかさ”はなかなか再現できない
たとえばこういうことも起きがちです:
「あなたにおすすめの相手:35歳以下・関東在住・年収450万以上」
条件を見た瞬間、「…え、ちょっと枠にハメられてない?」と感じる方も。AIの導きが時に“雑なレコメンド”に見えてしまうのは、機械ゆえの限界と言えます。
結論:AIは“魔法の杖”じゃなく“補助輪”と心得よ
ここが最大のポイントです。
AIは頼るものではなく、活かすもの。
使い方次第で、婚活の味方にもなるし、
「なんかつまらない婚活になったな…」という原因にもなります。
- 自分の希望に沿ってくれてるか
- 柔軟な広がりを持たせてくれているか
- 絞り込みすぎて“出会いの芽”を潰してないか
“見る目”があるかどうかで、AIとの関係性はまるで変わります。
カウンセラーとの「2段構え」が最強説
元アドバイザーの私が声を大にして言いたいのはここです。
「AIだけで動かない方が、絶対うまくいく」
なぜか?
- カウンセラーは、AIの提案意図を“翻訳”できる
- あなたの反応をもとにAIの精度を“補正”していける
- 「この人と会ってどうだったか?」というPDCAが回せる
つまり、人と機械、それぞれの良さを引き出せるのは人間同士の連携力なんです。
忘れてはいけないのは「婚活の主役はあなただ」ということ
最終的に…
- 誰と会うかを決めるのも
- 会った後どうするかを考えるのも
- 「この人と人生を進めるか」を選ぶのも
全部あなたです。
AIは“選択肢を見せてくれる存在”でしかありません。魔法のように相性100%を保証してくれるわけではありません。
まとめ:「選ばせる婚活」から「選び取る婚活」へ
これからAIの精度がもっと上がって、「おぉ…この人ほんとに合う!」というマッチングもどんどん増えるはずです。
でも、大事なのはあなたの軸。
- どういう関係が理想?
- 何を“心地いい”と感じる?
- 相手とどう向き合っていきたい?
この“内側の答え”をしっかり持っていれば、AIは頼もしい味方になります。
AIに選ばせるのではなく、AIの提案を参考に「自分で選び取る」婚活を。
それが、遠回りしない婚活のコツかもしれません。